■秋葉原特集・エウリアン(絵画商法)
「エウリアン」とは何者?
秋葉原の路上に立つミニスカ美女に誘われ…
秋葉原の路上で、最近、謎のミニスカートの女性を多く見かけるようになった。なにやらハガキのような物を手渡している。人呼んで「エウリアン」。
この女性達は、一体何者なのか?
秋葉原の駅前、そろいの服装で男性にハガキを配る女性達。彼女達に近づいてみると…。
「そこで、版画の転換時即売会をやってまして」
「買う買わない自由ですし、気軽に見ていってください」
絵画の展示即売会に誘う。それが彼女達の共通点。
今、ネット上で話題になっている、通称「エウリアン」
(アキバ系男子に路上で声をかけ、高額な絵画を販売する女性)
「最近、若い方で絵をもたれる方が増えているんですよ~」
「なのでそんなに、敷居が高いものじゃないんですね」と誘う。
展示会で交わされた会話を入手
その後、男性は展示即売会の会場へ。実際に会場で録音されたテープを聞いてみると…。
「すごくきれいですね」「絵の中に、金箔とかラメとか、ダイヤモンドとか…」
「だから、値段はだいたいこれくらいになっちゃう?」
「100万前後ですね」
「あとは何かありますか?」>「うーん」と男性がしぶると…
「迷っちゃいますよね、絵は迷ったらGOですよ。お客様」
「ちょっと、いったん考える時間をもらっていいですか?」(男性)
「今、考えてください、お客様」「絵を目の前にしないと絵って考えられないんですよ」
とたたみかける。
「ちょっと、ごめんなさい」「物も色々置いてあるので…」(男性)
「いいじゃないですか、じゃあ、家買ってくださいよ! 家!!」
「いやいや無理です」(男性)
「家買って、そこに飾ればいいじゃないですか」
「いやいや…」(男性)
「ちょっと! 待ってくださいよ!」
●データ1
高額絵画購入者の相談件数(東京都消費生活総合センター調べ)
2004年 149件
●データ2
購入金額の平均(東京都消費生活総合センター調べ)
2004年 約109万円
絵画商法に詳しい法律家に聞く
法的に問題はないのか?
以前、エウリアンから版画を勝ったという男性から、版画を借りることができた。この価値はどのくらいのものか、鑑定士に見てもらうと…。
「取引価格は5万円前後」
絵画商法に詳しい、行政書士 水口結貴氏によると…。
「時に恋人のような語り口になったり、私が彼女だったらこんな絵が飾ってあったらすごく素敵だと思うな、とか。非常に心理的にくすぐるようなことなんかを言ってきたりするので、異性に対する免疫の無い人とかだと、それにグラッときてしまう人もいるかな」という印象を受けました、とのこと。さらに、行政書士 水口結貴氏は「絵画の場合というのは、非常に値段をつけるのが難しい」そのために
「そこに業者側としたら、高い金額をつける余地があると思う」
「明確に、この部分が『クロ』だ、この部分が法則率に違反するという所が、なかなか無い」
「非常に、法律をよく研究した上でギリギリの所をいっているので、グレーゾーンの中でやってきているじゃないかな」と指摘されました。
慣れない女性との会話の中で、ついつい絵画を買ってしまうのか…。
業者は返品に応じることもあるが、言い出せない客も多いという。
アキバ系男子のみなさん、くれぐれも衝動買いには気をつけてください。