テレビ東京「給与明細」(2004.1.25)

ワン切り業者の巧妙な話が展開される

請求金額(12万9千円)の内訳を尋ねてみると、入会金が3万円。また、月額5千円で使い放題の番組なので、それが4ヶ月分で2万円。

「入会金が無料」というのは、登録して5日以内に最初の月額費用5千円を支払えば、「入会金が無料」になる特典があった、という説明だ。しかし、今回の場合、月額費用を業者が設定した期日以内に支払っていないため、入会金の請求が出た、という話だった。業者は続けて「ガイダンスでは、ちゃんと言っている」や「ガイダンスをちゃんと聞いてくれれば、そんな間違いはしなかったのに」、「ガイダンスを聞いていない方が、支払が遅れたり、支払の不履行をしている人の殆どだ」などと言う。

続けて、「この番号を(支払がない)79日間、セキュリティをかけて管理している」、「だから、他の業者に漏れたりすることはない」などと説明した。

 

「セキュリティをかけている」と一見、良心的にも見えるが、実はその「補修金」として「1日千円」を請求しているのだ。

そして、業者は予想外の言葉を言ってきた。

 

電話をしてきた今日までの日数(18日間)も上乗せされて「129,000円+18,000円=147,000円」の請求に変わると、さらなる追加料金について語りだした。セキュリティやデータ補修金について、ガイダンスで説明しているのか?と質問すると「もちろん、言っている」と答えるワン切り業者。

「ガイダンスをもう一度、聞かせてもらえないか?」と頼むと「発信履歴がないのか」と言う。発信履歴が見つかり支払について話し合いができないまま、一度電話をきった。そして電話を掛け直すことになった。

 

これは、ガイダンスを聞かなかったこちらが悪いのか?

「とにかくガイダンスで全部、説明している」と業者が言うので、もう一度ガイダンスを聞いてみることにした。

しかし、電話をかけると「電源が入っていないか故障中と思われます」というアナウンスが流れて、確認できない。どうやら、サービス自体が存在しないようだ。

再度、請求元に電話をかけることに。しかし、相手が出ない。

 

仕方なく、類似するサービスに電話をかけて、ガイダンスを聞いてみると下記の案内が流れた。

1.定額制で安心

2.入会金3万円

3.利用後、5日以内に支払ってください

4.5日以内に支払がないと、入会金が無料になる無料特典が受けられません

 

注意して聞くと、確かに料金についての説明はしていた。しかし、この番組では「データ補修金」という話は出てこなかった。

請求元の言い分は「ガイダンスの説明を聞かなかった方が悪い」。

 

一方、水口結貴行政書士の見解では「かけなおした時点で、料金の説明などを聞かない方が悪いのではなく、きちんと説明しない方が悪い」と言える、ということだった。また、逆に「あなたが悪いんだから」と思わせる手口の可能性もある、と教えてくれた。

 

前回こちらが電話をした業者は、料金説明を聞かなくても遊べるようになっていた。これは「明らかに不当だ」と、水口結貴行政書士は言う。

 

通話時間12分、請求金額14万7千円は払うべきか?

テレビ東京「給与明細」(2004.1.18)

「記憶の話をされても困るんだよね」。

電話口の向うから業者のいら立った声が聞こえてくる。取材者も困惑顔だ。一体何が起きたのか?

 

「この後、どうなってしまうのでしょうか?~ワン切り編~」

 

今回は、「ワン切り電話」、「身に覚えのない請求書」に「実際に掛け直してみたら、どうなるんでしょうか?」。

以前、同様の企画を放送してから4ヶ月。実は大事件が発生していた。

それは、ワン切り電話をかけてきた携帯電話に電話をしたことから始まった。実際に電話をかけてみると「お相手を見つけんね」や「クレジット清算の方は○番を」などの自動音声による案内が流れた。

取材者は「お相手を探してみる」を選んだ。すると、また自動音声で「ただ今、お相手を探しています」や「お相手を時は♯を…」といった案内が流れる。

しかし、何分経っても何も変わらず、ただ同じメロディが流れるだけだ。

そして、ようやく「お相手とつながりました」のメッセージが。

 

しかし、次の瞬間には「お相手が変わります」とメッセージが流れ、また「コンピューターがお相手を探しています」と振り出しに戻る…、延々とその繰り返しだ。切りがないので、仕方なくこちらから電話を切った。

この通話時間は12分間。ワン切りの正体は「ツーショットダイヤル」だった。

 

4ヵ月後、料金未払の督促電話がかかってきた

果たして、請求通りの金額を払う必要があるのか?

 

金額は何と、12万9千円。この請求は不当ではないのか?

そこで専門家の協力のもと、ワン切り業者と話し合いをすることにした。

果たして、請求通りの金額を払う必要があるのか?

または、払わなくてもいいのか?

 

協力していただく先生は、エクステージ総合法務事務所 水口結貴行政書士。手を変え品を変え、次々と出てくる悪徳商法の相談やクーリングオフ、契約解除などのサポートを行っている、消費者問題のエキスパートだ。

 

そこで、水口結貴行政書士にワン切り電話調査の模様を見てもらった。次に、業者からの請求明細を見てもらった。

入会金3万円

定額料金 月5,000円×4ヶ月=2万円

データ補修金 1日1,000円×79日=7万9千円

 

これは、支払わないといけないのだろうか?

水口結貴行政書士によれば、「法律的には、不当な請求と言わざるをえない」ということだ。例えば、「データ補修金」についも「○日分」という請求をしているので、実態は「遅延損害金」と同じような扱い、つまり「利子」にあたると思われるが、それにしては金額が法外だ、ということだった。

 

さらに、水口結貴行政書士は「また、さらに問題なのはこうした料金についても、きちんと説明がされていない点だ」とも指摘する。本来は、電話をかけた時点で例えば「月額でいくら、遅延損害金は何%」などの説明がなければいけない。

しかし、今回のケースではそうした説明はきちんとされていないので、金額などについては「納得してない」、「知らずに使ってしまった」ということで、「錯誤」による「無効」を主張できるケースかもしれない、と解説してくれた。

また、業者が色々言うようであれば「明細(請求金額の根拠)を出してくれ」と主張してもいいかもしれない、と教えてくれた。

日本テレビ「ザ・ワイド」(2003.9.5)

内職商法特集

 

主婦の間で高まる「パソコン」人気

その心理につけこむ、悪質内職商法が急増

 

主婦に「どんな習い事をしたいですか?」というアンケートを取ったところ、人気急上昇中なのが「パソコン」だ。そして、この「パソコンを習いたい」という主婦の心理に付け込んだ悪質商法が急増している。その実態とは?

 

不況の時代を反映してか、今、自宅で空いた時間を使って内職をしたがる主婦が増えている。街で主婦に「内職」したがる理由を聞いた。

 

「少しでも、足しになれば嬉しいですよね」

「それは、ありがたいです」

「子どもがいると、なかなか外で働くのは…」

 

そんな主婦たちの気持ちを利用しているのが「内職商法」だ。

国民生活センターによれば、この10年間で被害は約10倍に増え、中でも「パソコンを使った内職商法」の被害が多い、という。数十万円の教材をローンを組んで買っても仕事は来ず、結局ローンだけが残るということだった。

「内職商法」の被害者に話を聞くことができた。

 

「ローンの支払をしても、手元に3万5千円がのこりますよ」

それならいいか、と思ってしまって…

 

被害者(守屋さん:仮名)は、業者から電話がかかってきて、勧誘された。子どもが小さく、外へ働きに行けなかったことや当時は高い家賃の負担もあって「何か私にできることがあれば…」と話を聞いた、という。

業者は「資格を取ってもらって、仕事を紹介するシステムです」と言った。「子どもが生まれたばかりで…」と断りかけると、業者は続けて「家で簡単にできるんですよ」、「パソコンが1台あれば、仕事以外でも便利ですよ」と契約を迫るが、守屋さんは「考えさせてください」と電話を切った。

そして3日後。再び業者から電話があり一方的に「パソコンと教材を送りますから」と言われた。そして「試験に受かれば、いくらでも仕事が入ってきますから」「反論する守屋さんに業者は続けて「もう、会員番号を出ているので、辞められない」と言われた。

 

気になる収入については、「パソコンを使って3か月位、勉強すれば5万円程度の収入になる」と言われたそうだ。業者に押し切られる形で契約してしまった守屋さん。契約総額は、5年間のローンで90万円を超えた。

契約の決め手について、守屋さんは「5万円の収入があれば、ローンの1万5千円を引いても、まだ3万5千円が手元に残る」。「それなら、いいか」と思って、と答えた。

 

えッ? これで90万円? 驚きの教材内容と

「仕事なんて無い」現実

 

守屋さんが買った教材をパソコン雑誌の編集長に見てもらうと、帰ってきた答えは「法外ですね」というものだった。しかも、教材内容についても「かなり雑に作っている」との評価だった。

それでも何とか、教材を見ながら勉強して、仕事をもらえる前提の「検定試験」を受けた守屋さん。しかし、それはとても30分でできるような物ではなく、レベルが高く難しいものだった、と言う。

その後も、何度か業者に電話をして仕事をもらえるように相談したが、業者は「もう少しがんばってください」や「皆さん合格して、仕事をもらっていますよ」といったものばかり。結局、2回目の試験も不合格に終わり、守屋さんは仕事をもらう事を諦めてしましった。

 

仕事がもらえなかったのは、能力の問題?

専門家に試験問題を見てもらった

 

パソコンスクールの講師によれば、教材内容を全部取得するには1年程度かかる、という。また試験問題も見てもらうと「寮が多いので、30分では難しい」という意見だった。ある調査によれば、主婦の2人に一人が内職の勧誘電話を受けていた。

 

「全額が戻ります」

甘い言葉に隠されたワナ

 

別の例を紹介しよう。

杉山さんの所に業者から、勧誘電話がかかってきたのは去年のことだった。業者は「先日、ダイレクトメールを送って、皆さんから契約のお返事をもらっている。あなたから返事が無かったので、電話した」という。

仕事の内容は、旅行代理店と契約をして旅行のスケジュールなどをパソコンを使って入力する、というものだった。業者が提示してきた金額が、普通のアルバイトよりも高額だったことや「仕事が無いことはあり得ない」と言った業者の説明を信じてしまった。

しかし、仕事をするには「一般旅行業務主任者」という国家資格を取らないといけない。そして、その教材費用が50万円かかる、という話だった。

 

業者は続けて「でも、このお金は将来、必ず戻ってきますから」と言った。どういうことかと言うと、試験合格時に「50万円の支援が受けられる」。だから「私の負担は一切なく、受けられます」と言われた、ということだ。

 

この「50万円が戻ってくる」というカラクリはこうだ。

1.業者が教材を50万円で販売する

2.購入者が「A協会」の会員になれば、費用は全額戻ってくる

3.「A協会」は、購入者の学習をサポートするだけでなく、最初に旅行会社に購入者をあっせんする。

4.旅行会社が、購入者に50万円を払ってくれる。

 

「一般旅行業務取扱主任者」とは、国家資格だ。しかし、旅行会社に話を聞いてみると「自宅で旅行業の仕事をするのに、役立つは思えない」と言う。

さらに複数の旅行会社に、杉山さんが契約した会社名や奨学金(制度)の事を尋ねたが、知っている所は皆無だった。

杉山さんは国家資格取得を目指し猛勉強していたが、サポートしてくれるはずのA協会からは何度か模擬問題が送られてきただけ。しかも、3月を最後に返事すら返ってこなくなった。

杉山さんは、「主婦や学生みたいな、お金が無い人をだますなんで許せない」ということ、そして「二度と、ひっかかりたくない」と言っていた。

 

法律の専門家、行政書士の所にも、様々な相談が寄せられている。中でも最近多いのが、こんなケースだという。

エクステージ総合法務事務所 水口結貴行政書士 に話を聞いた。

 

ある業者と契約をしたもの、思うような収益を得られないということで、「今度こそ、こちらの業者だったら」との思いから、4社、5社と被害を受ける人もいる、ということだ。

 

また「なぜ、複数の悪質業者と契約をしてしまうのか?」と聞いたところ、水口結貴行政書士は、「切実に収入が厳しいので、何とか“損をした分を取り戻したい”という気持ちが働いてしまうようだ」と教えてくれた。

 

被害者名簿が出回り、何度も被害を受けてしまう

 

また、エクステージ総合法務事務所 水口結貴行政書士はこんなケースも教えてくれた。一度、悪質業者に騙されると、その被害者名簿が業者間に流出して(出回って)しまう、と言う。

 

例えば、ある日電話がかかってきて、今使っている教材(内職商法で購入したもの)の進み具合などを聞いてくる。そこで「もう使っていないし、辞めたい」と言うと「辞めるにはお金がかかりますよ。残りの教材を買い取ってもらえれば、辞められます」、「では、また教材を送りますから」などと言い、さらに新しい契約を結ばせる、という。

 

水口結貴行政書士は続けて、「内職商法に騙されると、名簿が出回ってしまう。その名簿を元にさらに勧誘電話をしていく」と教えてくれた。

騙されてたのに、なぜ複数の業者と契約してしまうのか?を、水口結貴行政書士に聞いたところ、水口結貴行政書士は「切実に収入が厳しいので、何とか“損をした分を取り戻したい”気持ちが強いようだ」話してくれた。

 

水口結貴行政書士によると「実は、別の業者が電話をかけてきている」とのこと。

初めの契約とあたかも関連があるかのように話し、「ビジネスセット」なる商品が送られてきて、信用してまた契約してしまう。

 

日本SOHO協会の川西保夫常任理事は、悪質業者を見分けるポイントとして、次のような点を挙げてくれた。

1.契約前に多額の商品を購入しないといけない(投資が必要)

2.何回もしつこく勧誘を繰り返してくる

3.金額が異常に高い

4.(商品販売の時点で)「仕事を紹介する」と何回もPRする

 

では、実際に被害にあってしまったら、どう対処するべきなのか。

村 千鶴子弁護士は、「契約書面は交付されているが、内職商法の場合に交付すべき書面ではないので、理屈上まだクーリングオフは可能」と言う。

「ただ、業者や承知でやっているので、素人が言っても相手にしない。消費生活センターに相談しないと解決できないともう」ということだった。

 

この不況の中、「うまい話」など絶対にない。国民生活センターによれば、内職商法に関する相談は、この10年間で10倍以上になっている、ということだ。

もし、こうした内職商法などに騙されてしまった場合、一人ではなかなか解決が難しい。

行政書士や弁護士、国民生活センターなどへ相談してほしい。

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テレビ朝日「スーパーJチャンネル」(2005.6.30)

被害続出!「次々販売」の最新手口とは?

埼玉県に済む高齢の姉妹が5000万円以上に及ぶリフォーム工事を繰り返され、自宅が競売にかけられるという被害が発生した。実は今、騙されやすい顧客の情報を業者が共有し、次々と契約を迫る悪質商法が増えている。

 

業者の間では、「騙されやすい人の名簿」が出回っている

こう話してくれるのは、悪質商法問題の専門家、エスクテージ総合法務事務所の水口結貴行政書士だ。

水口結貴行政書士によると、悪質業者に勤務していた社員が悪質業者を辞める時に、顧客名簿を持ち出し、自らが同じような悪質業者(会社)を作って同様の手口を行うケースもあると言う。

しかも、過去に1度でもこのような悪質業者に騙されてしまった人のリストは「カモリスト」と呼ばれ、高額で取引されていると言う。

 

狙いやすい・だまされやすい人を、何度も狙ってだます。

それが悪質業者の鉄則。

 

「悪質業者は、昔(悪質業者から)何か買った人を集中的に狙っているので、『次々販売』が流行しているのです」と、水口行政書士はさらに続けて解説してくれた。

次々販売のターゲットにされやすい、高齢者に話を聞いてみた。

 

TV局「次々販売って、ご存知ですか?」

高齢者A 「そんなの、何回もやられているよ」。この女性は、羽毛布団、印鑑、つぼと続き、最近では皇室関係の写真を自宅に送りつけられた、と証言した。

20050630スーパーJチャンネル2015112414

また、別の女性は、こう語った。

(高齢者B)「うちの家の中に、白アリが出て1回工事したら、今度は『屋根を直しましょう』とか、『風呂場が壊れている』とか、次々に…」

それぞれの工事に数十万円の高額な費用を請求されていた。

 

リフォームだけではない、次々販売の被害

次々販売の被害は多岐に渡る。例えば、Aさんの場合は…。

とても使いにくい、重い掃除機。何と30数万円。Aさんは、その時、祖母と一緒だったため、「おばあちゃんのいる、ご家庭はお安くなります」と言われ、「25万円でいい」と言われたとか。

 

これでだます! 明らかになる悪質業者の「騙しのトーク」

そして、「カモリスト」の流出で次々と販売業者が訪問してくるように

 

「布団のダニを取るのに、良い機械がありますよ」

そして、Aさんに家の毛布を持ってこさせ、毛布に掃除機をかけ始める。そして、「毛布から取れたもの」と言って、ケースから大量のゴミを見せた。さらに、「これが、ダニの死骸ですよ」と言ったため、Aさんは、ぞっとしたと言う。このトークで、業者の言うことを信じてしまったAさんは、25万円もする掃除機を買ってしまった。

しかも、その直後からAさんの家には、次々と販売業者が訪れるようになったのだ。

「名簿が出回っていたと思う…」、「許せないですね」とAさんは、語った。

20050630スーパーJチャンネル2015112420

消費者問題に詳しい法律家に聞く

法的に問題はないのか?

 

悪質商法問題に詳しい、水口結貴行政書士は

「紙・CD―ROM、あるいは宛名ラベルなど、形態によって「カモリスト」の値段は異なると指摘する。さらに、一度悪質商法の被害にあっている人の名簿は高額で取引されると言うのだ。中には1件何百円(相場は1件、数円)もする物もあると言う。

20050630スーパーJチャンネル2015112423

 

このように、一度被害に会った人の名簿は「カモリスト」として、業者間で取引され、悪用され、度重なる被害を生む温床となってしまう。

20050630スーパーJチャンネル2015112424

 高齢者だけでなく、「痩せたい」、「きれいになりたい」という女性の願望を利用するっダイエット食品や補正下着、さらには、新入社員を狙って「この教材を買わないと、前に買った教材が無駄になる」等のトークで、資格取得教材を売る次々販売も、大きな被害を生んでいるようだ。

 

 

 

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テレビ東京「西川きよしの目玉報道」(2005.6.25)

アルバイトでお見合いのサクラ?
業者は女性会員のい見合代金を免除するだけでなく「紅代」も渡していた

お見合いの度に3万円を男性は払っていたと言う。業者に取材を申し込んでみると…。
まず、女性会員が圧倒的に少ないという実状があると言う。
「サクラと単刀直入に言われても…。そういう事実は無いとしか言えない。しかし、女性会員は非常に貴重なので『紅代』(美容院代や化粧代)として、いくらか包むことはあります」
さらに、特定の女性を「特例会員」として認め、見合代金を免除するだけでなく、「紅代」を渡していたことを認めた。しかし、それは契約書にも明記してあり、男性会員も認識しているので、「サクラではない」と言う。

20050625目玉報道2015112404

これに対し、以前アルバイトをしていたというB子さんによれば…。

「その時は、“サクラ”しかいなかった」

同じ男性と何度も会ったことがあり、業者側からは「女性が男性に興味があるから(何度も会う)」。だから、業者から「男性に興味深々と言う態度で」と言われたと証言する。
業者側も「紅代をもらっている女性会員は、やはり常連になってくる」。「紅代をもらっている女性会員にお願いしようか?」という事になる、と言う。

やっている事は、“サクラ”ではないのか?という問いには、「それは、捉え方の問題」であり、「“サクラ”かどうかは、会員さんが判断すること」と問題にしない。さらに、「うちは良心的な方」と前置きした上で「パーティーなんかはほぼ100%“サクラ”」と明かした。
良い人と出会って結婚したい。そんな消費者の思いを利用する業者。規制する法律は「特定商取引法」だ。

●特定商取引法(結婚相手紹介サービスの場合)
○対象…期間が2ヶ月を超え、費用5万円を超える契約
○義務…不適切な勧誘禁止、中途解約・クーリングオフの明記等

 

特定商取引法が改正されても、後を絶たないトラブル

Cさんは、去年の夏、新聞広告で見つけた「お見合いパーティー」に気軽な気持ちで参加した。その2日後、業者から「パーティーに参加した女性がCさんを気に入っている」、
「紹介したいのですが、そのためには入会してもらう必要がある」。
結婚願望が強かったCさんは、32万円のコースに入会。
「早く契約しないと(その女性に)他の男性を紹介する」と言われた」と証言するCさん。しかも、電話は毎日かかってきたと言う。
Cさんは入会後、一人の女性とお見合いをしたが、付き合いには至らず、その後退会を申し出た。返金を求めるCさんに対し、業者は「解約は自由だが、お金は返しません」、「契約書にもそう書いてある」と強気だった。返金しない理由については、
○入会金4万円/○紹介料28万円
のため、「特定商取引法は適用されない」と主張する。

20050625目玉報道2015112406

消費者問題に詳しい法律家に聞く
法的に問題はないのか?

消費者問題・悪質商法問題に詳しい、エクステージ総合法務事務所 水口結貴行政書士に問題点を聞いてみた。
水口結貴行政書士は、契約金を一切返金しないということは、認められない。特定商取引法で中途解約は、お金を返すと決まっている、と力強く語ってくれた。さらに、Cさんの契約書を見てもらった所、「この契約書には、中途解約やクーリングオフについて書かれておらず、不備が多い」と指摘してくれた。

20050625目玉報道2015112408

業者は、自分たちがやっている事が違法だ、という事はわかっている。だから、法律家等の専門家に相談すれば、解決も早くなる。

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日本テレビ「先端研」(2005.6.13)

■秋葉原特集・エウリアン(絵画商法)

「エウリアン」とは何者?
秋葉原の路上に立つミニスカ美女に誘われ…

 

秋葉原の路上で、最近、謎のミニスカートの女性を多く見かけるようになった。なにやらハガキのような物を手渡している。人呼んで「エウリアン」。
この女性達は、一体何者なのか?

秋葉原の駅前、そろいの服装で男性にハガキを配る女性達。彼女達に近づいてみると…。
「そこで、版画の転換時即売会をやってまして」
「買う買わない自由ですし、気軽に見ていってください」
絵画の展示即売会に誘う。それが彼女達の共通点。
今、ネット上で話題になっている、通称「エウリアン」
(アキバ系男子に路上で声をかけ、高額な絵画を販売する女性)

20050613先端研2015112307

「最近、若い方で絵をもたれる方が増えているんですよ~」
「なのでそんなに、敷居が高いものじゃないんですね」と誘う。

 

展示会で交わされた会話を入手

 

その後、男性は展示即売会の会場へ。実際に会場で録音されたテープを聞いてみると…。
「すごくきれいですね」「絵の中に、金箔とかラメとか、ダイヤモンドとか…」
「だから、値段はだいたいこれくらいになっちゃう?」
「100万前後ですね」
「あとは何かありますか?」>「うーん」と男性がしぶると…
「迷っちゃいますよね、絵は迷ったらGOですよ。お客様」
「ちょっと、いったん考える時間をもらっていいですか?」(男性)
「今、考えてください、お客様」「絵を目の前にしないと絵って考えられないんですよ」
とたたみかける。

「ちょっと、ごめんなさい」「物も色々置いてあるので…」(男性)
「いいじゃないですか、じゃあ、家買ってくださいよ! 家!!」
「いやいや無理です」(男性)
「家買って、そこに飾ればいいじゃないですか」
「いやいや…」(男性)
「ちょっと! 待ってくださいよ!」

20050613先端研2015112313

 

●データ1

高額絵画購入者の相談件数(東京都消費生活総合センター調べ)
2004年 149件

●データ2

購入金額の平均(東京都消費生活総合センター調べ)
2004年 約109万円

20050613先端研2015112316 20050613先端研2015112315

絵画商法に詳しい法律家に聞く
法的に問題はないのか?

以前、エウリアンから版画を勝ったという男性から、版画を借りることができた。この価値はどのくらいのものか、鑑定士に見てもらうと…。
「取引価格は5万円前後」

絵画商法に詳しい、行政書士 水口結貴氏によると…。
「時に恋人のような語り口になったり、私が彼女だったらこんな絵が飾ってあったらすごく素敵だと思うな、とか。非常に心理的にくすぐるようなことなんかを言ってきたりするので、異性に対する免疫の無い人とかだと、それにグラッときてしまう人もいるかな」という印象を受けました、とのこと。さらに、行政書士 水口結貴氏は「絵画の場合というのは、非常に値段をつけるのが難しい」そのために
「そこに業者側としたら、高い金額をつける余地があると思う」

20050613先端研2015112328

「明確に、この部分が『クロ』だ、この部分が法則率に違反するという所が、なかなか無い」
「非常に、法律をよく研究した上でギリギリの所をいっているので、グレーゾーンの中でやってきているじゃないかな」と指摘されました。

慣れない女性との会話の中で、ついつい絵画を買ってしまうのか…。
業者は返品に応じることもあるが、言い出せない客も多いという。

アキバ系男子のみなさん、くれぐれも衝動買いには気をつけてください。