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クーリングオフ制度について

このコーナーでは、その業界で活躍されている方をゲストにお招きして、職種にまつわる話を聞いて、社会性を磨こう!というコーナーです。

今回のゲストは、エクステージ総合法務事務所 行政書士の水口結貴さんです。

水口結貴行政書士のご紹介です。
東京生まれで、慶応大学を卒業し行政書士資格を取得され、現在は行政書士エクステージ総合法務事務所代表、エクステージ株式会社の代表をされています。
消費者問題の解決を得意として活躍されており、テレビ番組や新聞、雑誌などマスコミからの取材も多数受けておられます。
また、経営コンサルタントとして企業の業績向上と人材育成にも注力されています。

まず、行政書士という仕事はどのようなものなのでしょうか?
水口結貴行政書士
-法律の仕事ですね。例えば、会社を作りたいや営業許可など。また個人の方のサポートもしています。例えば、友人にお金を貸したけど返ってこない、や相続など。幅広くやっています。

なるほど。
水口結貴行政書士は、悪徳商法問題の第一人者として、これまで4000人以上の悪徳商法被害者を救済されてきました。
悪徳商法とは、例えばどんなものがあるのでしょうか?

水口結貴行政書士
-例えば「内職商法」があります。
自宅で副業を始めたい、という人に「副業ができますよ」と持ち掛けて高い教材を買わせる。しかし仕事は回ってこない、もしくは仕事の報酬が支払われない、などということがあります。

そんなこともあるのですね。本当に悪徳ですね。
お金が欲しい人から、お金を取ってしまうのですね。

水口結貴行政書士
-その他、皆さんも経験があるかもしれませんが、街角で声をかけられて、そのまま連れて行かれて契約させられる、というキャッチセールスなどもあります。

ああ、テレビで見たことがあります。
「手相を見ますよ」と言われて、そのまま連れて行かれて、お守り等を大金を出して買わされていました。

水口結貴行政書士
-はい、それもありますね。

お仕事の内容としては、どんなことになるのでしょうか?

水口結貴行政書士
-そうですね。書類を作ることが中心です。内容証明郵便を作ることも多いです。

そうした書類を作ると、悪徳商法の業者に「勝てる」というか、支払をしなくてもよくなるのでしょうか?

水口結貴行政書士
-そうですね、「解約したい」という意思表示(“クーリングオフ”と言いますが)を、きちんと内容証明郵便で送ると、効果がしっかりします。

私は、地方の出身なのでよく声をかけられます。絵を販売する会社に連れて行かれたこともあるし…。

水口結貴行政書士
-そう、キョロキョロしているとよく声をかけられますね。

私達は20代なんですが、この年代が注意しないといけない悪徳商法は、どんなものがありますか?

水口結貴行政書士
-そうですね。若い女性の方であれば、エステ等は気を付けた方がいいですね。

なるほど。勧誘も結構ありますよね。
よく、街で配っているフリーペーパーに「今なら、おためし0円」とか「無料体験」とかありますが、見ると行きたくなります。

水口結貴行政書士
-もちろん、大部分はまともな業者だと思います。
しかし、中には一部の業者が「無料体験」ということをエサに呼んで、エステでは当然、荷物も預ける、洋服も着替えてガウンになりますよね、そういう状況では「逃げられない」。
そんな中で、ガンガン勧誘をして、もっと高いコースを迫ってくる、ということもあるようです。

断ったら、怖いお兄さんが出てくる、ということもあるのでしょうか?

水口結貴行政書士
-いや、そういうことではなく、裸同然で、施術内容によっては器具なども付けられているので、買わないとどうしようもない、という状況なんですね。

…それは、怖いですね。確かに「逃げられない」ですね。
そんな状況で「契約せざるを得ない」ことになって、「契約書を書いてしまった」ら、どうなるのでしょうか?

水口結貴行政書士
-そんな場合でも、8日間以内なら「クーリングオフ」ができます。

どんな契約でも、クーリングオフができるのでしょうか?

水口結貴行政書士
-いや、商品・契約内容によって、クーリングオフができるものとできないものがあります。ただ、キャッチセールスなど相手(業者)側から近づいてきたものは、大抵がクーリングオフできます。
エステであれば「中途解約」ができます。

なるほど。
でも「クーリングオフ」は聞いたことがありますが、どうやってしたらいいのかが、わかりません。どうすればいいのでしょうか?

水口結貴行政書士
-はい、簡単に言うと「解約をしたい」ということを相手(業者)側に伝えることです。しかし、気を付けるポイントが1つあります。
それは、絶対に「電話をしない」ということです。

あ、そうなんですか?

水口結貴行政書士
-はい。電話をすると業者から「何でですか?」と理由を聞かれたり、「もっと契約してくださいよ」と言われたりします。
そこで、ハガキでもいいので必ず「手紙を出す」ことです。これがとても大切です。

なるほど、そうなんですね。
ただ、書いても「そんなの届いていませんよ」等と言われて、実は相手にハガキを捨てられてしまう、ということはないのでしょうか?

水口結貴行政書士
-そうですね、ですから配達記録など、きちんと日付の記録が残る方法で送る、ということが大切です。

なるほど、勉強になりました。ありがとうございました。
もしも、何かあったら水口結貴先生にお願いします。

水口結貴行政書士
-いいえ、何もないのが一番ですよ。

水口結貴行政書士、本日はどうもありがとうございました。